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    「遠藤乾のフライデースピーカーズ」(2011年12月23日)

    2011年12月23日「遠藤乾のフライデースピーカーズ」は、2011年の日本政治を振り返り、ホントのところなにが問題?を考えようと試みました。ゲストは政治学が専門の北海道大学公共政策大学院教授・空井護さん。以下のUstで音楽以外視聴可能→
    http://www.ustream.tv/recorded/19332745

    以前から、空井さんの現代日本政治診断をきちんと聞いてみたいとおもっていました。日本政治史の専門家であるのと同時に、デモクラシーの論理をずっと考えている政治学者で、実は欧州比較政治にも詳しい。ごく稀に『世界』に書いたりしているけど(「『理念なき政党政治』の理念型」2010年8月号)、あまり現状分析を公にしていないのでした。

    僕の問題意識は単純でした。1990年代以降、選挙法改正、政治資金規正法、政党助成法、地方分権一括法、首相(府)権限強化、そして政権交代などなど、それなりに問題(意識)の裏返しで改善策(あるいは「夢」)が模索され、多くの場合制度改正を伴ってそれなりに実現してきているのだけど、どうも昨今、その正否は別として、停滞感(なんか「夢」破れた感)があるのではないか。今もねじれ国会の解決策として参院改革が語られるが、選挙法改正を主導した細川元首相自身がそれに否定的な評価を下すなか、制度改革という解にそうそう乗れない(問責をめぐる参院のあり方に問題を感じていないわけではもちろんないんだけど)。積み上げられた制度はそれなりの機会を与えており、それをどう使うかという方が大事なのではないか。そもそも、ねじれ自体、2院制という制度が機能してしまった結果生じている面もある。別に制度改革を封印するわけではないが、政治に何を望むのか、何を望むべきでないのか、「期待」のかたちから議論しなおす必要はあるまいか。それを議論したいというものでした。

    空井さんの答えは二重だったように思います。一方で、政治への夢の投射を戒め、それはぜいぜいのところ生起した問題に対し事後的に弥縫策を積み重ねることしかできないと期待値をぐっと下げるべき、と。他方で、今あるような政治を生んできたのは市民の方で、上記のような改善策(の前提)からもっとも免責されているのが市民であり、そのクオリティにメスを入れ内省しないとだめだということで、逆説的にもっとしっかりした成熟市民への「夢」を語られように思います。

    実は休み時間にはT・ホッブズのRepresentation論で盛り上がり、その斬新な再解釈を下敷きに、一方で拘束的な決定を「代表的」だと市民が見なしうるような決定を統治者なり民会なりがしうるのかどうか、他方で市民が自らの利益・情念を単に政治に投射するだけでなく、決定者の視点に立ち、横の同輩市民の選好にも配慮しながら、そのような代表的決定をしうるような「代表」を選びとる(そうでない人を事後的評価で落とす)という筋を提示されておりました。ラジオでも最後のところでちょこっと出てきますが。

    なお、ツイッターで何を空井さんに聞きたいか募ったところ、10ほど戴きまして、それらは事前にお伝えしてありました。じっくり空井さんの話を聞いているうちに時間切れとなり、番組中ひとつひとつを取り上げることはできなかったけれども、それを頭の片隅に入れて進行しました。ありがとうございました。

    次回は1月27日金曜日16時から、北海道大学公共政策大学院特任教授の陳昌洙(韓国世宗研究所)さんをお迎えし、金正日総書記の死去を受けて朝鮮半島情勢、そして2012年末の韓国大統領選挙を中心に韓国政治・日韓関係を皆さんと考えていく場にしたいと思っています。

    それでは皆様、よいお年を!



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    遠藤 乾

    遠藤 乾 (えんどう けん)

    北海道大学法学部、法学研究科、公共政策大学院教授(国際政治)

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