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    遠藤乾のフライデースピーカーズ(2012年2月24日)

    2012年2月24日「遠藤乾のフライデースピーカーズ」は、北海道大学メディア・コミュニケーション研究院教授の遊川和郎さん(元日興リサーチセンター上海所長)をお迎えし、中国経済について考えてみました。以下のUstで音楽以外視聴可能です。
    http://www.ustream.tv/recorded/20657794

    蓋を開けてみたら、旧知のはずの遊川さんの個人史をよくは知らないことが判明。子ども時代に日中国交回復のニュースから中国に目覚め、東京外語大で中国語を学び、早い時期から留学を繰り返し、外務省の専門調査員を香港と北京の双方で勤められるなど、一貫して中国に関わられた半生は、まるで大河ドラマでした(もっとじっくりお聞きしたかった・・・)。たびたび遊んでもらった私にとってはショックなことに、15年近く勤められた北大を3月末で退職され、違う形で中国に関わるということで、図らずもお別れ企画となりました。

    リーマンショックや欧州債務危機を経た中国の経済は、ある種踊り場におります。秋に指導層の代替わりを控え、大きな分かれ道にいるといっても過言ではありません。遊川さんは、鄧小平主導の改革開放後に最初に渡航した第1世代にあたるわけですが、食堂で留学生が食べる際に配給券を使い、上海から北京に移動するにもビザがいるとか、そういった1970年代末からすると、最現代は隔世の感があるわけです。いまや、2000年代の10年にわたる(1960年代と異なる、本当の意味での)「大躍進」で、輸出入も財政収入も年20%の勢いで伸び、日本のGDPを超えたと思ったらもうそれを現在は10%上回っており、都市層の一人当たりの所得が3倍に伸び、携帯は一人2台が常識で、全国的にも9億近い人が使用し、ネットユーザーは5億人という世界。興味深いのは、そういった先進国としての顔と、相も変わらず途上国としての顔の両方を中国が持っていること(そして、それを中国が使い分けること)。

    「踊り場」というのは、今後どうなるのかわからないということです。財政収入が年々2割増しというのは、1990年代末以降のいわゆる土地ころがしとともに可能になったことでもあります。厳密には土地私有は中国ではできませんので、50年とか100年とか長い期間の使用権の売買なのですが、それがもととなってバブルの様相を呈しているだけでなく、政治的な腐敗や土地収用上のトラブルに至っています。和階(調和)を掲げ格差の是正を目標としていた故錦濤総書記のチームは、結局怒涛のような経済成長と土地ころがしを抑えられはしなかった。しかし、そうしたバブリーな過程は、欧州に端を発する信用収縮から民衆の土地収用や腐敗への反発まで、さまざまな障害によりいまや頭打ちとなっている。これを習近平主導の次世代チームがどうするのかということこそが今後の着眼点です。

    次回は、3月30日の16時から。テーマは未定。
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    総書記の漢字が・・・
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    遠藤 乾

    遠藤 乾 (えんどう けん)

    北海道大学法学部、法学研究科、公共政策大学院教授(国際政治)

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