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    読売新聞論壇短評(2014・7・25)

    今月の読売新聞論壇短評は私の番でした。以下の3点を選びました。

    「移民の処遇 待ち構える課題」

    ①イーヴァル・エクマン「移民と社会化―追い込まれたスウェーデンの壮大な実験」『フォーリン・アフェアーズ・リポート』2014年No.7
    ②中室牧子「就学援助だけでは、負の世代間連鎖は断ち切れない」『Synodos』2014年7月11日
    ③佐藤千歳「教会破壊に乗り出した習近平政権」『文藝春秋』2014年7月号

    人口急減社会を念頭に、安倍政権は日本でも女性を活用し、外国人を導入するという。前者と違い後者には反対が多く、賛成論者のなかでも外国「人」を労働力の穴を埋める「道具」とみなすことへの懸念は強い。ここには、いかにシティズンシップという理念を日本に根づかせ、家族や夢を持つ「人」として外国人労働者を処遇するか、多くの課題が待ち構えている。①はその点、スウェーデンが移民大国になっても、国民国家型の福祉モデルから抜け出せずにいる苦悩を描き、示唆に富む。

    ②は、世代をまたいで再生産される貧困を主題とする。比較研究に基づき、貧困家庭に金銭的な就学支援をするのでは不十分で、貧しい子供にどう学習の癖を付けさせるかが鍵と説く。

    ③は、習近平政権下の中国を現場から活写する。同政権はすでに、ジャーナリストの弁護などを通じて人権のために奮闘していた浦志強氏など、多くの弁護士、記者、学者を拘束し、権威主義的な抑圧を強めてきているが、キリスト教会の破壊などに手を染め、宗教面でも弾圧を続けている。憂慮すべき事態だ。



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    遠藤 乾

    遠藤 乾 (えんどう けん)

    北海道大学法学部、法学研究科、公共政策大学院教授(国際政治)

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